腸内細菌叢の一つであるフソバクテリウムが食道がんの進展?予後に関与していた!

人体には数多くの腸内細菌叢(細菌フローラ)が生息し健康の維持に大きく関与しています。フソバクテリウム(Fusobacterium nucleatum)は腸内にも存在しますが、主に口腔内に生息する細菌です。歯周病の原因菌のひとつですが、腸内細菌の中では目立つ存在ではありませんでした。今回、熊本大学大学院生命科学研究部消化器外科学分野の馬場秀夫教授らの研究グループは、フソバクテリウムの食道がん進展への影響を評価するために、300例以上のがん組織中のフソバクテリウムの量を調査しました。その結果、23%の症例でフソバクテリウムの存在が確認され、食道がんの予後が不良であることを明らかにしました。本成果により、フソバクテリウムが食道がんの進展に関与しており、食道がん治療のターゲットになりうる可能性が示唆されました。
本研究成果は、10月21日に、アメリカの科学誌「Clinical Cancer Research」に掲載されました。

【論文名】
Human microbiome Fusobacterium nucleatum in esophageal cancer tissue is associated with prognosis

【著者名?所属】
Kensuke Yamamura, 1 Yoshifumi Baba, 1 Shigeki Nakagawa, 1 Kosuke Mima, 1 Keisuke Miyake, 1 Kenichi Nakamura, 1 Hiroshi Sawayama, 1 Koichi Kinoshita, 1 Takatsugu Ishimoto, 1 Masaaki Iwatsuki, 1 Yasuo Sakamoto, 1 Yoichi Yamashita, 1 Naoya Yoshida, 1 Masayuki Watanabe, 2 Hideo Baba 1

1 Department of Gastroenterological Surgery, Graduate School of Medical Sciences, Kumamoto University, 1-1-1 Honjo, Chuo-ku, Kumamoto 860-8556, Japan
2 Department of Gastroenterological Surgery, Cancer Institute Hospital, Japanese Foundation for Cancer Research, 3-8-31 Ariake, Koto-ku, Tokyo 135-8550, Japan

【掲載雑誌】
Clinical Cancer Research

【詳細】 プレスリリース本文 (PDF 213KB)

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熊本大学大学院生命科学研究部
消化器外科学
担当: 教授 馬場 秀夫
電話:096-373-5213
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