小児遺伝性腎炎の治療薬開発のための高感度?多検体分析システムの開発に成功!~遺伝性難病アルポート症候群の治療薬開発に道筋~

熊本大学大学院薬学教育部 遺伝子機能応用学分野の大町紘平 大学院生、甲斐広文 教授らは、小児期に発症する遺伝性の腎臓病(アルポート症候群)の原因となるタンパク質(コラーゲン)の異常を高感度で検出する技術を確立し、その異常を是正できる治療薬開発を可能にしました。
これまで、アルポート症候群の患者は、原因タンパク質である4型コラーゲンの異常により、慢性的な腎機能の低下が引き起こされ、腎不全へと移行することが余儀なくされることが明らかになっていました。しかしながら、原因は解明されているにも関わらず、原因を正し、4型コラーゲンの働きを機能させる(是正する)ことによる新たな治療法の開発には未だに至っていません。今回の研究では、従来法よりも、労力?時間を短縮し、高感度に4型コラーゲンの是正をモニターできるシステムを世界で初めて構築しました。また、このシステムを用いると、多くの医薬品候補化合物を同時に解析することが可能となり、アルポート症候群の原因にアプローチする画期的な治療薬開発に繋がることが期待されます。本研究の成果は、Cell Pressの「Cell Chemical Biology」に米国東部時間の平成30年3月8日12:00(日本時間:平成30年3月9日2:00)に公開されました。

【論文名】
A split-luciferase-based trimer formation assay as a high-throughput screening platform for therapeutics in Alport syndrome

【著者名?所属】
Kohei Omachi, 1 , 2 Misato Kamura , 1 , 2 K eisuke Teramoto, 1 , 2 Haruka Kojim a, 1 Tsubasa Yokota, 1 Shota Kaseda, 1 , 2 Jun Kuwazuru, 1 Ryosuke Fukuda 1 , Kosuke Koyama 1 , Shingo Matsuyama 1 , Keishi Motomura 1 , Tsuyoshi Shuto, 1 Mary Ann Suico,1 and Hirofumi Kai 1 , 2

1 Department of Molecular Medicine, Graduate School of Pharmaceutical Sciences
2 Program for Leading Graduate School “HIGO (Health Life Science: Interdisciplinary and Glocal Oriented) Program”, Kumamoto University, 5-1 Oe-honmachi, Chuo-ku, Kumamoto City 862-0973, Kumamoto, Japan

【掲載雑誌】
Cell Chemical Biology

【URL】
http://www.cell.com/cell-chemical-biology/fulltext/S2451-9456(18)30043-6

【doi】
10.1016/j.chembiol.2018.02.003

【詳細】
プレスリリース本文 (PDF2.8MB)

お問い合わせ
熊本大学大学院生命科学研究部(薬学系)
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電話:096-371-4406
e-mail:hirokai※gpo.kumamoto-u.ac.jp
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