マグネシウム合金に革命! 材料の原子配列を操り驚異的な強度で世界を変える
【概要説明】
熊本大学の先進マグネシウム国際研究センターは、「キンク強化」という新規な材料強化法で高強度が発現する「ミルフィーユ構造」という軟質層?硬質層が重なったナノ層状構造を持ち、しかも難燃性も併せ持つ高強度マグネシウム合金を開発しました。開発したマグネシウム合金は、降伏強さ418 MPaという、従来の汎用高強度マグネシウム合金に比べて1.7倍以上の高い降伏強さを持っています。ロケットや航空機、ドローン、自動車などの輸送機器の構造材料への適用を進めることで、軽量化による燃費やエネルギー効率の向上ならびに温室効果ガス排出量の削減が期待でき、カーボンニュートラル社会の実現に貢献します。
?【今後の展望】
?学術研究
硬質層(CAL)の間隔をさらに広げたミルフィーユ型マグネシウム合金を作製して、キンク強化する硬質層(CAL)の臨界間隔を明らかにして行きます。また、硬質層(CAL)の間隔とキンク発生頻度とキンク強化量の相関関係を解明して、キンク強化メカニズムを明らかにして行きます。さらに、理論?計算科学グループと連携して力学実験と組織観察を進めることによってキンク強化理論の確立を行い、熊本大学発の新しい学術領域の発展を図って行きます。
?応用研究
ロケットや航空機、ドローン、自動車などの輸送機器の構造部材および携帯電子情報機器の構造部材など軽量化が望まれている幅広い分野での社会実装化を目指して、大型素材製造技術と応用製品の開発を産業界と連携しながら進めていきます。特に、熊本大学発ベンチャーである㈱MG Port※13と協力して社会実装化を進めていきます。
【詳細】 プレスリリース(PDF603KB)
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