透明作物を短時間で作製する手法“TOMEI”の開発~作物の内部構造の解析やバイオマス定量解析が可能に~

東京理科大学理工学部応用生物科学科 松永 幸大 教授、理工学部応用生物科学科大学院博士課程2年 長谷川 淳子、熊本大学大学院自然科学研究科 澤 進一郎 教授、奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科 相田 光宏 特任准教授の研究グループは、作物を短時間で透明化する手法TOMEIの開発に成功しました。
植物の組織や器官は様々な物質を含んでいるため、光を透過せず植物の内部構造を直接観察できません。そのため、植物の内部構造を解析するためには、多大な時間と労力をかけて切片を作製する必要があり、組織?器官構造を保持したまま直接作物の内部構造を解析する手法の開発が待たれていました。
今回、本研究グループは、日本の代表的な作物であるイネ、モデル植物であるシロイヌナズナなどをわずか数時間のうちに透明化する手法を開発しました。その結果、切片を作製することなく、葉、茎、根の表面から内部までの全細胞の形態や組織深部の維管束や葉肉組織の構造を素早く明瞭に観察することが可能になりました。また、線虫が感染した根に生じる根瘤内の細胞構造を観察することも可能になりました。
本成果により、植物の非破壊解析にかかる時間が大幅に短縮でき、作物の品質評価、品種改良、バイオマス定量解析、病害虫感染機構の解明など、農作物研究のスピードアップに大きく貢献することが期待されます。

※本研究成果は平成28年2月29日号のOxford Journalsの 科学雑誌Plant Cell Physiology(プラントセルフィジオロジー誌)電子版 に掲載されました。

【論文名】
Three-Dimensional Imaging of Plant Organs Using a Simple and Rapid Transparency Technique

【詳細】 プレスリリース本文 (PDF 303KB)

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